YPU SOAS 2004 基礎演習 I・III 6/15

6月15日
ディズニーについて

A：今日はディズニーについてみんなで語り合いましょう。まずはじめに質問です。ディズニー好きな人？？
好きな人８人、嫌いな人１人、なんとも言えない人２人
A：じゃあ映画見たことない人・・・は一人もいないね。
C：あんまり見たことない。
A：ディズニーランドにいったことがない人？？
３人手を挙げる
A：ディズニーは、いろいろ失敗を繰り返しながら“しあわせウサギのオズワルド”という作品を製作しました。これがミッキーの原型なんだよ。でもこの版権を配給会社にとられちゃったんだ。その後ミッキーマウスが誕生し、１９２８年１１月１８日に“蒸気船ウィリー”を発表しました。音と動きがあっていることが大うけして大ヒット！！しかもそのミッキーの声をディズニー本人がやってたんだよ。
B：へ～！！ディズニーってあんな声だったんだ・・・
A：ミッキーの絵、描いてきました～☆
一同：すご～い！！！！
C：初期のカオ怖い・・・
A：ここで作品の話に入ります。資料を見てください。最初のアニメーション作品は「白雪姫」です。
J：ディズニーってオリジナルストーリーないよね・・・ライオンキングは手塚治虫先生の「ジャングル大帝」でしょ。
B：ピーターパンも？
A：うん。ジェイムズ・M・バリの作品だよ。アレンジして。
B：じゃあまったく同じじゃないってこと？
A：そうだね。ディズニーの映画では大事なところがなくなってたりするの。
F：実写版ではピーターパンが大人になるんだよ！！
C：最近も実写版の映画あったよね。
A：実写といえば“メリーポピンズ”！！あれにでてくる女の人、サウンドオブミュージックの女優さんよ。
一同：へ～！！！
A：みんなの好き嫌いについて・・・まずは嫌いな理由から。
D：“不思議の国のアリス”がダメ・・・怖い。
B：怖いよねー！
F：そんなに怖い？？ルイス･キャロルの原作のほうが怖いよー！！
D：毛虫と双子が怖い。
B：兵隊が怖い。
D：小さい頃はダンボとかバンビが好きだったけど、アリスを見てからはちょっとディズニーが苦手になった・・・動きや表情がへにょへにょしてて現実味がないんよね。
B：メイキング見るの好きーー！！！
A：ターザンの木の上を滑るシーンはスノボをしてるところをモデルにしてるんだよね。
D：そういえば“ノートルダムの鐘”もだめだな～。
あ～・・・あれはちょっとね～・・・
J：続編だめだよね。なんかディズニーの続編って全部あんまり良くない気がする。
B：でもアラジンの続編は楽しいよ！！
F：アラジンはジーニでもってるってかんじ。
K：アブーもかわいい！！
B：あたしはダンゼン“リトル・マーメイド”と“美女と野獣”が好き！！
“Under the Sea”の曲が流れて・・・
　あたし、着メロ“Part of Your World”だよ☆
A：あ～！！あの曲イイよね！！あたしは“ダンボ”が一番好きかな。
D：うんうん。だって耳で飛ぶんよ！！
E：夢がある！！
B：そういえばディズニーの死後ってどうなったの？
A：ディズニーの下で働いてた人がやってるらしいよ。
F：聞くところによると、ディズニーって経営ヤバいらしいよ。だからCGもののピクサーを手放さないんだって。“トイ・ストーリー”とかの。
C：そっち系は好き！！
D：あ～！うんうん！！
B：あ！知ってる？？ディズニーランドって中に入ると、中からはディズニーランドの外が見えないんだって。ごみもその辺に捨てていいらしいよ。すぐ係りの人が回収に来るんだって。
A：買い物の後「いってらっしゃーい」って言うんだよ。
B：建物がかわいい！！
D：でもシンデレラ城の中、お姉さんがわざとらしいかんじがする・・・
A：あれって運がいいとメダルがもらえるんだよ！！あたしは一回ももらったことないけど。
ここで話はプレイステーションのゲーム“キングダムハーツ”の話に・・・
F：キングダムハーツやった！！
やったやった！！ハマった！！！
G：もうすぐ２がでるよね。
F：あれはすっごい楽しい！！かわいい！！
ゲーム専門用語続々・・・
A：この前人にすすめられて“ヘラクレス”見たよ！おもしろかった！！
へ～！今度見てみよっと。
C：ディズニーの曲、吹奏楽でやってた。
お～！！いいね～！！
B：ディズニーのヒロインの中でだれがかわいい？やっぱアリエル？ベル？？
K：オーロラもきれいよ。アリエルやベルはかわいいってかんじ。知ってる？？シンデレラの王子様ってチャーミングっていう名前なんだよ。
え～！？何それ！！？
名前、変だよね・・・王子様なのに・・・
H：“ターザン”は見た。
G：“ライオンキング”見た。いやってくらい。友達に何回も見せられた。
C：曲を知ってから見たのが多いな～。“アラジン”とか。
J：アラジンの日本語吹き替えの声って羽賀健二がやってるんだよ。
一同：えーーー！！！？
B：なぜかショック！！
J：ディズニーは全部ハッピーエンドだからいいよね！！
一同：あ～！うんうん！！
J：野獣に星が降って生き返るってのがなんともいえない！！
F：きわめつけは涙で目を覚ます！！最高！！！
K：“パイレーツオブカリビアン”もディズニーだよ。
そうなの！！？
A：ディズニーランドの「カリブの海賊」はその話がモデルになってるんだよ。
へ～！そうなんだ～！！
　思ったんだけど、ディズニーが嫌いな人ってセリフからいきなり歌に突入するところが嫌いなのでは？？
D：うん、そこも嫌い・・・
K：あたしはそこが好きなんだけどな～・・・
I：あたしはディズニーのいろんな曲をピアノで弾いたよ！！「星に願いを」とかライオンキングの曲とか。
A：一人ずつ好きな作品と、その作品のいいところを言っていこうよ。
D：“ダンボ”！！耳で飛ぶから！！！
B：どんな話だっけ？？
A：象のお母さんたちのところにコウノトリが赤ちゃんを運んでくるの。だけどダンボのお母さんのところにだけ耳の大きい赤ちゃんが届けられるの。で、いじめられて、お母さんとも離れ離れになって・・・でも最後には自分を信じることで飛べるようになって、みんなの人気者になるんだ～。差別に対するメッセージの込められた作品なんだよ。
E：私は“ピノキオ”かな。コオロギがかわいい！！
C：そおいえば私、“美女と野獣”と“アラジン”の違いがわかんない・・・
B：えぇ！？アラジンはじゅうたんで飛ぶんだよ！！
C：あぁ・・・
わかるの！？その説明で！？（笑）
C：“ピーターパン”が好き。夢があっていいよね。窓からウェンディを連れ出すところとか♪「さらって！！！」ってかんじ！
K：乙女ちっく！！
C：だね。（笑）
B：“美女と野獣”と“リトルマーメイド”と“アラジン”が好き！！全部感動する～！！泣ける！！話がよくできてて、楽しいところは楽しくて、そのなかで苦しいことがあったり悲しいことがあったり、コメディーっぽいところがあったり・・・
I：“美女と野獣”は好き。純愛！！でも泣いたことはないな～。
H：“モンスターズインク”かなぁ・・・
C：泣いた！！
H：英語のみで見たんだけどすごい内容が頭に入ってきた！表情とかで何言ってるかわかった！！
J：あれ、口の動きと声がちゃんとあってるんだよ！！すごいよね～！！
H：サリーのやさしさがすごくよかった！！
F：NG集がおもしろかった！
C：終始カオが緩んでた・・・（笑）
G：“アラジン”が好き。劇場でもテレビでも見た。一人一人のキャラクターの個性が良い！
　悪いヤツでも憎めないってかんじ。
F：やっぱりCG系が好き！！・・・でもイチバンは“ジャイアントピーチ”！！もうすっごいかわいい！！！
J：CGではないけどね。
F：絶対みんな見て！！！
K：私は“美女と野獣”！！脇役キャラがすっごいかわいい！！！時計とかろうそくとかポット、カップ。かわいい～！！！でも悪役キャラはちょっとだめだね。ホントに憎い！！
J：“リトルマーメイド”が好き！ディズニーって前はあんまり好きじゃなかった。わざとらしくて・・・ディズニーは子供向けっていう印象が強いしね。日本のアニメの強いメッセージ性が好きなんだ。でもあるとき娯楽に徹してみるのもいいって気づいたんだよねー。で、ゲームでアリエルと一緒に戦ったから“リトルマーメイド”が好き！！キャラだけだとジーニが好き。
ここでまたまたゲームトークに・・・
A：“アラジン”と“美女と野獣”も好き！曲がホントに大好き！！“ムーラン”もよかった～！！日本での評価はイマイチだったらしいけど・・・
B,K：感動した～！！！！！あれはぜったい見るべきだよね。
K：最後の花火のシーンがすっごい綺麗で好き。
A：もう残り時間少ないけど、ディズニーランドとディズニーシーの話をします。両方ともすっごい楽しいよね～！！夢があっておもしろいのはディズニーランド、デートするならディズニーシーがオススメ！！ディズニーランドの建物って、一階の大きさに比べて二階がすごく小さいんだよ！外から奥に行くほど通路が狭くなってるの。遠近法だね。
一同：へ～！そうなんだ～！！すごいっ！！
A：でしょ。ホント、よくできてる！！
　
《まとめ》
Aディズニーの映画って、出てくるキャラクター、構成、ＣＧ、一人一人のキャラクターの表情、敵・悪役も憎めないってところ、音楽が良いよね。ホントにたくさんのジャンルがあるのでいっぱい見てください！！

《編集後記》
書記をしながら話に参加するのはかなり大変でした・・・でも、話に入らずにはいられなかった！！ディズニーの映画の話をするだけで、かなり楽しめました。そこもディズニーのすごいところだと思います。みんなの話を聞いていて改めて思ったのは「やっぱり夢がある！！」ということです。話の中には悲しいこともあるけれど基本的には楽しくて、最後にはハッピーエンド。これがディズニー映画の最大の魅力だと思いました。しかも飽きないところもまたすごい。だから何度も見てしまいます。やっぱりディズニーは偉大です！！今回の話合いの中に出てきたまだ見たことのない映画は、ぜひ見てみようと思います。

手塚治虫先生に傾倒し，そしてガンダム（最初のガンダム．「機動戦士ガンダム」という名の作品に限定．「ファーストガンダム」と呼ぶ人もあるらしいが，あれこそが（修飾句を伴わない）「ガンダム」なのであって，それ以降のものを「うんちゃらガンダム」「なんたらガンダム」と呼んで区別すべきであろう）や押井守氏の世界を経験してきた私としては，

1. 「日本のアニメが世界一．」
2. 「手塚先生最高．」
3. 「ディズニーは単純すぎて面白くない．もっとメッセージ性を高めないと．」
4. 「ライオンキングはジャングル大帝のパクリだ．」

と長らく思ってきました．それらのうち1, 2, 4 番目については今も意見は変わらないのですが，3番目の「ディズニーは単純すぎて面白くない」については，現在は違う意見を持っています．現在の意見は，

3'. 「娯楽作品なんだから，単純でもいいじゃないか．」

です．

変化のきっかけはゲーム（キングダムハーツ）でした．元々は「エアリスに会える!!」というのが購入動機で，ディズニーキャラに関しては「スクウェアは何でディズニーとコラボレートしたんだ」と苦々しく思っていたほどです．（ちなみに FF7 のストーリーに余りの衝撃を受けた私は，二周目以降は PAR をフル活用し，DISK 2, 3 でもエアリスと一緒に旅をしていました．ラスボス戦でもエアリスがパーティーにいます．）

さて，最初は苦々しく思っていたディズニーキャラでしたが，ゲームの中でともに困難を乗り越える中に，その何というか，連帯感みたいな，友情みたいな，何かそういう親近感が湧いてきて，今までの呪縛から解き放たれたかのように一気に好きになっていきました．後は推して知るべし．当然，ディズニー作品も見まくりました．（節操ないですか? (^^;　一番のお気に入りは「リトル・マーメイド」でしょうか．最近では「パイレーツ・オブ・カリビアン」がよかったです．）

そして思い出したのです．手塚先生がアニメを作ろうとした原点にディズニーがあったことを．

日本が戦争賛美のアニメを作っているとき，ディズニーはダンボ（1941年の作品）を作っていました．戦後，手塚先生はその事実を知り，「ディズニーのような素敵なアニメを作りたい」とアニメ作成に取りかかったと聞いています．

そのせいなのでしょうか．手塚先生の作品（漫画もアニメも）には，シリアスな場面でありながら「ひょうたんつぎ」が登場するなど，どこかに「見る側を楽しませたい」「これは娯楽作品なんだ」という手塚先生ならではサービス精神が表れていると思うのです．

ライオンキングとジャングル大帝の件は今でも釈然としませんが，子息である眞氏が，手塚先生の死後に「父はディズニーを見てアニメを作り始めた．だからそのディズニーに真似されるなんて，きっと本望でしょう．」（内容はうろ覚えです．すみません．）と語ったのは，おそらくその通りに理解してよいのだと思っています．

ゼミ受講生も指摘しているように，ディズニー作品は卓越した娯楽性を持っています．単純にして予定調和を裏切らないストーリー展開は，その卓越した娯楽性に支えられ，衰えることのない光を放っています．

メッセージ性の高い作品もよい，娯楽作品もよい．要するに，よいものはよい．

今，私はそう感じています．

（鈴木隆泰）

基礎演習 I・III

アジア文化論研究室

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