2003/6/27 No. 10

6/27 授業の感想10号と回答

感想10号（総数 123）の結果をお知らせします．「自分の意見が載っている，載っていない」「教員のコメントの内容」などは成績評価や感想の質には全く関係ありません．ただし「感想の内容」は評価対象となっています．

複数の同一または類似の感想は，原則的に最初に目についたもののみを採用しました．

原文の一部を修正したものがあります．

男子・女子の区別は氏名に基づく判断です．もし間違っていたら遠慮なく申し出て下さい．

前回のアヴァターラに引き続き，バクティ，リンガ，シャクティを説明しました．そして『ラーマーヤナ』を紙芝居風にやってみました．

カーリーの絵は夢に出てきそうなくらい怖かったです。ラーマーヤナの物語を読んでみたいです。ハヌマーンが山のてっぺんを運んだという事で、この山口の山も少し持っていってほしいなあと思いました（＾＾；）シヴァの奥さんのパールヴァティーがいろいろ姿を変えるというのに興味がありました。（1年女子）
（そうだよね (^o^) ）

昔、少しだけラーマーヤナを読んだことがあり、６巻まではあることを知っていましたが、まさか７巻があるとは思いませんでした。先生のお話を聞いただけですが、私も７巻を読んでみたいとは思いませんでした。あと、物語の中に satya が使われていたのに驚きました。本当にインドの人にとって大切なものなんだなと実感しました。（1年女子）
（satya の重みが伝わってきましたか?）

今日のラーマーヤナ、面白かったです。少し興味があるので、詳しく読んでみたいなと思いました。私が目にする仏教観念を用いた本はわかりにくいし正直理念が伝わってこないです。でも、ラーマーヤナは、satya などインドの宗教観がわかりやすく盛り込んであったように思いました。（1年女子）
（「仏教観念」？　「宗教観念」のことでしょうか．）

シヴァの奥さんの変わりようがすごかったです。にこにこしながら悪魔を倒している姿は不気味でした。カーリーがシヴァを踏んでいる説は興奮して足を踏みならした方を信じたいです。ラーマーヤナでも satya があって感心してしましました。７巻は私もいやです。インドの人も嫌っているというのがおもしろかったです。（1年女子）
（おお．同志よ! ）

ガーンディー~~ガンディー~~は神の歌を聖書の様に持っていると言っていましたが、物質的に持っているのですか？（1年女子）
（だから「ガーンディー」だってば．．．　彼はギーターを「保持」していたのです．）

今回は神話と叙情詩の話が中心だった。マハーバーラタにもラーマーヤナにも、インドの伝統的思想がきちんと織り込まれていてさすがだと思った。しかも私たちが読んでもちゃんとおもしろい！登場人物も個性的だし。
ところで質問なんですが、結局ラーマになびいてもらえなかったシュールパナカー、途中から名前が出てませんでしたけど、彼女のその後は？（1年女子）
（講義では言わなかったのですが，ラーマが振り向いてくれないので，彼女は最初は自分でシーターを襲おうと思ったのです．でもラクシュマナに見破られ，鼻と眼、胸を切り落とされました．そこで兄のラーヴァナを焚きつけるわけです．これ以降，彼女の消息は不明です (^^; ）

^sakti に恐怖を感じました。あれはインド神妃と言わず、世界中どの女性の形を持ってしても現れるものではないのでしょうか。ひとりの女性に関して、いくらパールヴァティーのときもあるとはいっても、カーリーの存在は無視できませんから。さすが女性崇拝もあったという古代インドの人々、女を見る目が違う！僕もそうありたい・・・。（1年男子）
（君もカーリーのファン？（爆））

今日の講義の一番はなんといっても、ラーマーヤナでしょう。話を聞いて、是非自分でも原文を読んでみたいと思いました。しかし、そのためには先に言語を勉強しなくてはなりませんね。それとラーマーヤナにでてくるもので、現実とリンクしたもの、例えばハヌマーンが持ってきた山や猿が作ったとされるアダムスブリッジなどをインド文化圏を旅しながら見ていきたいですね。（1年男子）
（是非その思いを satya なものとしてください :-) ）

多くの宗教では、バイブルとなる書物はストーリー性のあるものが多いですね。Mahaabhaarata といい、キリスト教の聖書（よく知りませんが）といい、興味深いものがあります。たとえ人を殺さねばならない職業でも sva-dharma を果たすことが解脱につながるというのが私の中では複雑ですね。この講義を受けていなかったら理解できなかったと思います。ラーマーヤナの話は面白かったです。 satya の重要性も再認識できました。西遊記などともつながるものがあるように思いますが、この手の話はいいですね。アダムスブリッジの話がありましたが、こういう逸話が大好きです（笑）6巻で完結はやっぱりストーリー上不自然でしょう。7巻は私も嫌いですが。要はもっと物語の分かる、まとめがうまい作者が書けばよかったのです。偉そうですね。（1年男子）
（私は 6巻で完結してよいと思っています．君の言う「不自然」というのは「ラーマがヴィシュヌの化身」という第一巻を前提にしての話でしょう? もともとの冒険活劇には彼が神の化身であるというくだりも，二人が結局は別れてしまうというくだりもなく，しかもそれでいて一つの作品をなしていたわけですから．）

今日の講義で一番印象深かったのは、「自分の義務を果たせ」という言葉です。もし失敗しても、それまでのプロセスが大切なんだ。という考えは現代でも言えることだと思いました。でも、インドの人たちはもともと決められた仕事だけをやっていて満足なのでしょうか？もっと違うことに挑戦してみたいと思う人はいないのかな～と思いました。（1年女子）
（インド伝統社会はそういう社会だということです．）

sva-dharmaを果たせ。自分の義務を果たせという言葉に共感しました。失敗してもいい、うまいつぼが作れなくてもいい。努力をすれば。実社会では通用しないと先生もおっしゃっていたし、僕もそう思いますが、せめて学生の間は正直者が馬鹿をみることはあってほしくないです。（1年男子）
（その言い回しは誤解を招きます．実社会は「正直者が馬鹿を見る」ことの多い「間違った場所」である場合が多い．その実社会に生きる私たちが，いかに「間違わずにまっすぐに生きる」かが大事なところで，そのために，「ホンモノの宗教」が役に立つ，ということを言っているのです．）

今日は男女（Sivaと神妃）はお互いがいて初めて力を発揮できるのだという考えに共感、感動しました。その後、神妃の化身としてカーリーの紹介を聞いたときに少なからず衝撃を受けました。前にカーリーは破壊と舞踏の女神だと聞いたことがあるのですが、破壊と舞踏に何か関連などがあるのでしょうか？ラーマクリシュナが泣きながら信仰していたのは何故パールヴァティーではなく見ようによってはまがまがしいカーリーだったのかもよく分かりません。ラーマーヤナの話は面白かったです。機会があれば本で読んでみたいと思います。（4年女子）
（カーリーの絶対的パワーに対するバクティです．
　破壊と舞踏はシヴァに本来的です．シヴァは破壊と創造・恩寵のモンスーンの神であると同時に，インド伝統文化の護持者でもあるのです．）

今日の講義のカーリーはとても怖かったです。それに人の首の首飾りや、人の腕の腰巻とかあって生々しかったです。ラーマーヤナの話はとてもおもしろかったので近いうちに読みたいです！！でも文学にも satya が関係しているなんて奥が深いと思いました。あと「sva-dharmaを果たせ」の意味で過程が大事なんだということを何かにつまずいてしまったときに思い出したいです。気になったんですけど講義の時にみる絵の中で顔が何個もある人がいますよね？たとえばカーリーとか、あの人たちの後ろから見た姿が気になります。（1年女子）
（どうなっているんでしょうね (^o^) ）

過程を大切にする『sva-dharmaを果たせ』という言葉が印象に残りました。ここでの宗教は、このように“まっとうに生きる道しるべ”になるんだなぁと思いました。　　ラーマーヤナ Raamaayana では、内容も面白かったけど、物語の中にも satya の観念がいたる所で表れていて、インドのなかでの satya の影響力と偉大性を再認識しました。（1年女子）
（でしょう? ）

ドゥルガーがにこやかに悪魔を殺しているところがかなり強く印象に残っています。また、Sivaだからこそガンジス河を受けとめられたのだということも印象に残りました。ラーマーヤナの話はとても面白かったです。（1年女子）
（ある意味，カーリーより怖いよね．）

今日の授業はとても面白かった。とくに「カーリー」の絵の解釈が面白かった。しまったと思ってベロを出すなんて・・・・おもしろ過ぎます！あとラーマーヤナの話はとても興味がわきました。RPGなどの物語にとてもよく似ていて、現代における冒険という概念に本当に近いと思いました。それに恋人のいる人を好きになって、それを引き離すために自分の兄をそそのかしてまで手に入れようとする。どこかの少女マンガで聞いたことのあるようなストーリーだなと思いました。あとハヌマーンが孫悟空のように思えたのは僕だけでしょうか？それにしても、何千年も前に考え出された物語が今の人にも楽しめるとはとてもすばらしいと思います。感動です。（1年男子）
（ラーマーヤナは RPG だけでなく，少女漫画の「母」でもあったのでしょうか :-) ）

今日はマハーバーラタの話もラーマーヤナの話もおもしろかったですが、やはり印象に残ったのはシヴァの奥さんです。昔キンニクマンにいたアシュラマンや最近のウルトラマンみたいです。でも奥さんが頑張って悪魔退治しているということはその間シヴァは何をやっているんですか？シヴァ一人では戦ったりはしないんでしょうか？シヴァの力が奥さんの形で現れるのだからそれはシヴァも戦っているということになるんですか？それからlingaとyoniですが、前見たときに結合してるのに何故lingaはこっちに向いているのか少し疑問に思い、そのときは抽象的だからそんなものかなと自分の中で納得していたんですが、まさか胎内からの視点とは。やはりシヴァの奥さんは最強です。（1年女子）
（それを言うなら，マジンガーゼットの阿修羅男爵でしょう :-)
　リンガとヨーニの関係がよく分かってくれたようですね．）

ラーマーヤナの物語に興味を持ったのでちゃんと読んでみたいと思いました！でも私も第七巻の話はいい終わり方ではないと思います！ラーマーヤナの話の中にもちゃんと satya が出てきていたのでなるほどと思いました！！あと現在にもアダムスブリッジというのが残っていたり、ハヌマーンが落としたとされている山があったりして、インドのことにもますます興味を持ちました！！！（1年女子）
（それは何より :-) ）

今日 Siva について詳しく学びましたが、面白かったです。女性がかなり崇拝され、かなり強い力を持っていたことがわかりました。カーリーがシヴァを踏んづけている絵を見て、当時の人は女性をかなり恐れていたのではないかと思いました。（1年女子）
（今でもそうだったりして (^o^;; ）

「sva-dharmaを果たせ」という言葉にとても納得しました。失敗したか、成功したかは問題ではない。果たそうと努めることが大事。結果ではなく、プロセスなんですね。私は今まで、結果にこだわり過ぎていたのではないかと思いました。（1年女子）
（インドの人たちがギーターを愛する気持ちが分かってきたようですね．）

インドのバイブルであるバカヴァッド・ギーターは、神に関する歌ということでしたが、旋律はあるのですか？（1年女子）
（こちらからどうぞ．）

ラーマーヤナをヴァールミーキがまとめたとなっていたけど、どこから出てきたのですか？（1年女子）
（質問の意味がよく分からないのですが．．．）

Mahaabhaarara と Bhagavad-giitaa のつながりが、説明が早すぎて分かりずらかったです。（1年女子）
（バラタ族間の大戦争を描いた叙事詩『マハーバーラタ』の中で，両軍がまさに対戦するという箇所の部分が『バガヴァッド・ギーター』と呼ばれるものとなっています．）

ラーマーヤナに代表されるようにインドの話は人々が興味を持ちやすいような話が多い気がした。
スィーターの見せた火に飛び込むほどの愛に感動した。まさに『たとえ火の中水の中』って感じですね(^-^) （1年女子）
（「♪幸せー，ゲーットだぜぃえぃえぃえぃえぃえぃえー!」）

今日 bhakti を学んで、今ヒンドゥーの土台が輪廻・業・解脱・バクティになった。これらがインドの人々の目標であることもやっとわかった。今までは、一コマ一コマの授業のつながりを理解することができなかったけど、今回の授業でわかった気がする。とにかく今日の授業は satya や三大神やラーマヤナなど、もりだくさんで速かった~~早かった~~けど、おもしろかったです。（1年女子）
（ちょっと説明が速かったかもしれません．皆さん，ごめんなさい．このページ群を活用して補ってください．）

今日、bhakti とラーマーヤナの話を聞いて、satya について少し理解したような気がします。アルジュナ王子の解脱への道の話はわかりやすかったし、ラーマーヤナの話は面白かった且つヒンドゥー教の心みたいなものを少しつかんだような気がします。ラーマーヤナの7巻には納得いきませんが。あと、シヴァが奥さんに踏みつけられている絵はちょっとびっくりしました。男尊女卑の強い宗教では考えられないでしょうね。ヒンドゥー教の懐の大きさを感じました（笑）（1年女子）
（でもインドの伝統社会って男尊女卑社会なんですよ．）

今回の講義では、Mahabharata、Bhagavad-gita、そして Ramayana を学ぶことが出来ました。インドの人々は優れた作家であり、詩人であると感じました。Ramayana は現代でもおもしろく、第７巻も良い、悪いは別にしてインドならではの「寛容さ」を感じます。
中田千畝氏は西遊記と桃太郎の話を関連付けて考察していらっしゃいます。Ramayana ではラーマをサポートするために、猿達が鬼の島、つまりラーヴァナの島に橋を架ける場面がありますが、私は桃太郎の鬼退治を連想しました。入谷仙介氏は、インドの神話と西遊記の関連性を指摘していらっしゃいます。インドの神話が日本の昔話へ間接的ではあっても、何らかの影響を与えたと考えることも可能だと思います。（1年男子）
（インド→中国→日本，というラインは順当だと思います．）

「失敗しても良い、行う事が大切」それが宗教。今までどうして宗教と言うものがあるのか分かていなかった気がします。（1年女子）
（ですから，「こうすれば金が儲かる（結果主義）」の宗教はインチキなんです．）

バガヴァッドギーターの考えに、ふと父を思い出しました。父は私に、幼い頃から権利と義務について話してきました。義務を果たさないものに権利はない、と。昔と現代、言葉のあやし方は違えど（権利は中世のヨーロッパにおける革命が代表的と言えますが）義務の本質や大切さに目を向けるその姿勢は、今も変わらず人間の起源にあるのだと強く感じました。（1年男子）
（ふむふむ．よいお父さんだね :-) ）

今日は「sva-dharmaを果たせ」とカーリーがSivaを踏み付けている絵が一番印象的だった。｢自分の義務を果たせ」…失敗しても良い、結果ではなく過程が大事。素晴らしい言葉だなと感じた。それこそが宗教であり、だからこそ人間は生きていけるのだと思った。（3年女子）
（ (^^) ）

やっぱ、カーリー最高ですね(笑)!!　先生も相当なファンなようで・・・（2年女子）
（バレてる? (^^; ）

カーリーって、あの食べ物の「カレー」の英語発音の「カリー」となんか関係あるんですか？？？　「舌を出すほど辛い」というのをかけてあったりするんですかね?　教えてください！！！（2年女子）
（関係ありません (^o^;
　「カーリー」は，「黒，時間，死」を表す「カーラ」という語の女性形です．夫のシヴァは「マハーカーラ（大黒）」とも呼ばれています．一方の「カレー」は，南インドで「スープの具」を意味する「カリ」という語が，ヨーロッパに伝わって「カレー」という音になったと言われています．
　でも，「カーリーが舌を出しているのは，あるとっても辛い料理を食べて舌がヒーヒー言っているからだ．それ以来，その辛い料理をカレーと呼ぶことになった．」という説も面白いですね（爆））

ラーマーヤナは名前だけは聞いたことがありましたが、面白いお話なので驚きました。特にハヌマーンの活躍が痛快そうですね。なんとなく西遊記の孫悟空を連想しました。乱暴もののイメージの孫悟空に比べると、ハヌマーンのほうがずっとまじめな猿という感じですが。
　１巻と７巻はヴィシュヌ派の人がラーマをヴィシュヌのアヴァターラにしようと後で付け足したので、２～６巻とは違っているということなのでしょうか？（3年女子）
（そうです．）

カーリーがシヴァを踏んづけている絵の解釈が幾つかあったのですが､その解釈はインドの人がやっているのですか?両説のカーリーの性格が結構違うので疑問に思いました。（2年女子）
（そうです．いろいろな伝承があって面白いですよ．）

『ラーマーヤナ』は私の中ですごく印象に残っていた言葉です。高校の世界史で学んだ折にも、どこかできいたことがあるな～と思っていました。かなり前に見たので性格には覚えていませんが、ジブリ映画『天空の城ラピュタ』にもでてきていたと思います。意外に日本でも知られていたインドの単語が意味を説明してもらえてためになりました。（1年女子）
（『ラーマーヤナ』と『天空の城ラピュタ』とでは，ヒロインの名前も同じですよね (^^) ）

現代の女性はみんなカーリーみたいに最強だと感じた。
もっとパールヴァティー~~パールバァディ~~みたいに優しい心を持つべきだ。（1年男子）
（何かあったの? (^o^; ）

カーリーがシヴァを踏んでいる絵で、シヴァが微笑んでいるように見えました。踏まれているのになんで微笑んでいるのでしょうか。神様には痛覚がないのかなと思いました。（1年女子）
（シヴァのシャクティが神妃カーリーの形で顕在化している間は，シヴァはその活動を休止します．彼の安らかな表情は，そのことを示していると考えられます．）

ラーマーヤナのお話は非常に面白かったです。で、思ったのですが、あちこちの国にある神話は、もともと神話として作られたのでしょうか？教義としてより、最初は単に昔話のようなものだったのでは、と思うのですが。（4年男子）
（『ラーマーヤナ』に関しては，元々東インドにあった冒険物語をヴィシュヌ派の教義に沿うように手を加えているのですから，たしかに君の言うことは当てはまります．ただし，教義のない宗教もありますから，神話と昔話との境界はいつも明確とは言えません．君は宗教と教義について解説したこのページを読んでいましたか?）

シヴァ派の、性器を崇拝することによって力を手に入れるという発想には驚きましたが、生命誕生というものに対する考え方に、フムフムと納得してしまいました。とてもすばらしい崇拝だと思います。そのシヴァに負けじと、ヴィシュヌのavataraも非常に興味深いです。
また、Mahabharataの中に描かれているbhaktiによって解脱できるという教えは、バラモン教との違いというか、バラモン教からの進化を感じました。そして、Ramayanaにもありますが、satya の考えがそこに深く根付いているのだということを改めて思いました。ヴィシュヌはその二つにavataraという力でうまいこと入り込こんだもんだ、と感心しちゃいました。（1年女子）
（satya の力が再確認できてよかったですね．）

ラーマーヤナの名前だけは世界史で習ったけど、どんな話かも知らずにこれまでテストの解答用紙にその名を綴っていました。こんなに楽しい話だったのですね。satya の観念がちゃんと散りばめられていることに驚きました。ムトゥ・踊るマハラジャを観たときもムトゥが「言ったことは必ず実行する。」と言っていたのを思い出しました。あと、神妃の胎内に私たちはいることになると聞いたとき、何か温かいものに包まれたような、あらゆるものとの一体感を感じました。　（1年女子）
（リンガとヨーニっていいでしょう? :-) ）

ラーマーヤナの話がおもしろかったです。本を探して自分でじっくり読んでみたいと思いました。そして、改めて satya の力の偉大さを再認識しました。lingaとyoniの形により、私たちはシヴァ神妃の胎内にいることになるというのを聞いた時、性器崇拝だからただ描かれているだけなのかと思っていた絵の意味を知り、あまりにもスケールの大きな話に鳥肌がたちました。女性の生命を生み出す力ってすごいなぁ…と、感じます。（1年女子）
（女性って本当に偉大だと思います．私も来世は女性になりたいです :-) ）

「sｖa-dharmaを果たせ」というのが印象に残った、というか久々に聞いた言葉でした。失敗しても過程が大切だということは分かっているけれど、どうしても結果を重視してしまう自分に気がつきました。lingaとyoniの像をもって熱く語る先生を見ていたら、本当に教室の中がシヴァ神妃の胎内の中に思えてきました。そんな自分がこわいです。カーリーは中身も最強だけれど外見も最強ですね。（1年女子）
（こわくないぞ．それでいいのだ!! ）

今回の授業では、私はSiva神妃の胎内に入ってしまいました。日本にいながらこのような体験をすることができて感激です。だけど本当に新しい生命の誕生というのは、不思議な力でそこから力を得ようとする考えは、共感できます。やはり、女性は強いのです。そして神秘です。また、インドの土着のものである女性崇拝、素晴らしいです。カーリーはなんて魅力的なんでしょう。インド土着のものはアーリアを飲み込んでいるような感じがしました。バリバリですな。それから、ラーマーヤナの中にもまた satya がしっかり入っていて深いなぁとしみじみ感じました。（1年女子）
（おー，グレイトな感想だ．今回の授業をよくぞそこまで理解しましたね．バリバリです (^^) ）

今回の講義では、「sva-dharma を果たせ」という言葉が印象に残りました。失敗・成功は問題ではなく、一生懸命やったかどうかが大事だという、結果より過程を大事にする考え方をとても暖かく感じました。こういった暖かさがインドの人々の心を捉えているのだろうと思いました。
あと、ヒンドゥーに凄く色濃い世界観を感じます。リンガとヨーニが一緒になって現れるとそこはシヴァ神妃の胎内というところはちょっと鳥肌が立ちました。きっとインドの人はすごく想像力が豊かで、そしてそれを信じるという深い信仰心があるんでしょうね。それはとても素敵な事だと思います。
このように宗教を通していろんな国の文化を見る事は、その国の文化を知る上で一番重要な事だと思いました。日本は宗教に無関心だと言われているけど、実際には生活の中のいろんな所に宗教が関係していて、だから日本でも宗教を見ていけばきっと何かが分かると思いました。話が逸れてしまいましたが、私はこの講義から改めてそんな事を考えさせられました。（4年女子）
（その通り．これからも続けて勉強していってください．）

最後に〈やぅははぁ〉関係の感想を．

ラーマーヤナの話が面白かった！！皆書いているけど本当に面白かったです。
ところで、携帯電話からアジア文化論のHPへ行ったら、yauhaha03（だったかな…？）という画像が落とせたのですが、やうははとはどういう意味でしょうか？？そしてあの絵を描かれたのは矢張り鈴木先生なのでしょうか…？（1年女子）
（おお! 初めて反応をいただきました．ありがとう．
　でも，「やうはは」ではなくて「やぅははぁ」です．
　あれは元々は私の娘が描いた落書きでして (^^; 可愛いのでスキャナで読み込んでときどき観賞しているのです．
　「やぅははぁ」画像は他にも yauhaha02 や yauhaha04 があります (^o^;
　親馬鹿ならぬ，ただの馬鹿親ですね．．．　失礼しました．
　2003年11月2日追加分： yauhaha-01, yauhaha-02）

【総評】『ラーマーヤナ』，面白かったですね．『バガヴァッド・ギーター』の「svadharma を果たせ．」にも共感した方が多かったようです．ただ，『ギーター』の svadharma は，あくまでヴァルナ・ジャーティ制を前提にした概念で，そのまま私たちに適用することはできません．そこが最大のネックです．（鈴木隆泰）

アジア文化論 I

アジア文化論研究室