10月17日
捕鯨について


E:捕鯨について、皆さんはどう思いますか。
I:鯨は保護されているし、適度にとってもいいと思います。捕鯨が一概に「ダメ」とされているのはおかしいです。ダメと言ってくるアメリカは鯨の脂だけが目的だけど、日本は昔から、骨も身も、全部を無駄なく使ってきたのに。
H:「適度」というのが、はっきり決められないと思います。「適度」の基準は?
I:国によって違うけど…、やはり基準を決めるのは難しいですね。
G:国ごとに基準を決めて捕ればいいのでは?漁できる範囲は決まってるんだから。
B:規制をしたり、干渉されたりしてまで基準を作らなくてもいいと思います。ほかの魚と同じように、、、。

ここで、一同沈黙。ほかの話題に切り替わる。(書記)

G:捕鯨は禁止されているのに、鯨を私たちが食べれるのはなぜですか?
E:調査捕鯨の場合と、輸入の場合があるからです。
J:鯨捕ったらいけないというのは、絶滅したらいけないからですよね?私は、別に絶滅してもいいと思います。
E:そんなことになったら、生態系が崩れる。
G:なんで絶滅してもいいの?
J:別に、絶滅してほしいわけじゃない。極論としてです。第一、絶滅することはいけないことなんですか?
E:自然界のサイクルがあるから。
J:いつか元に戻るのでは?
I:サイクルが崩れても、長い時間をかけて元には戻ると思います。ただ、絶滅した場合はわかりません。

K:なぜ絶滅したらいけないのかな?殺してもいいけど、絶滅するのはなぜだめなの?
E:絶滅することで、食物連鎖のピラミッドが崩れるから。
K:それでもまた元に戻る。
J:「いい」「悪い」っていう判断だけど、何か違う気がします。
K:絶滅はかわいそうなことなのかな?
J:わからないですね。

A:今までも、いろんな動物が絶滅してきたけど、人間に特に害はなかったし、生態系がガラッと変わることもありませんでした。きっと、「人間」が絶滅させてしまうのが、後味が悪いのではないでしょうか?
G:捕鯨を必死でとめている人たちは、絶滅させて自分たちを含め生態系が崩れるのが怖いんじゃないでしょうか。鯨って、大きいし…。
H:鯨は頭がいいから、人間は何か鯨に対して特別な感情があるんじゃないでしょうか。鯨には愛着がある。
F:私は絶滅させるのはひどいことだと思います。

K:自分たちの文化と違うから、食べるのをやめろ、という考え。ほかの国の文化を取り入れるか、自国の文化をどこまでおしつけるか、そういうことですね。
E:自分の国にとって捕ることは野蛮だから、ほかの国でも捕ったらだめって言うのは、すごく排他的だと思います。理解しようという気がない。
K:食の問題はとても難しい。タブーというか。なぜ人は人を食べないのでしょうか。
E:人も、極限までいくと、骸骨を砕いて食べることがありますよね。

話が少しそれてきたので、再び捕鯨問題に移る。(書記)

D:悪いことじゃないと思う。生態系が一気に崩れることはないと思う。
C:私の地元では、鯨は名物です。絶滅したら困る人は絶対にいると思います。人間の勝手で絶滅に追いやるのはよくないのではないでしょうか。
E:捕鯨は大きな問題になっているのに、どうして犬とかを食べることは大きな問題にならないのか不思議です。

鯨を食べたことはあるかを、全員に聞く。ほぼ全員が、食べたことがある、ということだった。(書記)

E:なんとなく、鯨は食べたらいけないものだと思ってました。文化を禁止されているということ? 
K:毒されてる!みんな、どんどん鯨を食べましょう。日本は今までほかの国に文化をもぎ取られてきたんだから。


《編集後記》
捕鯨はとても難しいテーマだったようで、みんな意見が出しづらかったみたいです。なかなか話がまとまらなくて、同じ様なことを繰り返し言う展開になりました。私自身、捕鯨がいいことか、はっきり決めることはできません。でも、私も鯨はあまり食べたらいけないものだと思っていたので、食べてもいいんだ、とわかったのは発見でした。初めての書記、とても難しかったです。


書記,ご苦労さまでした.報告者が資料を全く提示しないなど,参加者としても,また,書記としても少々やりづらかった思います.議論の枠組みを組み立てる責任は報告者にあります.次回以降注意してやってみて下さい.

(鈴木隆泰)


基礎演習 II・IV

アジア文化論研究室

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