6月13日
死刑廃止について
A:授業で死刑についてレポートを書いて、死刑は必要かとも思ったが本を読んで廃止すべきなのかとも思った。まだ意見がまとまらないのでみんなの意見を聞きたい。
B:知識がないのであまり分からないが、死刑があるのである程度犯罪をくい止めているのではないかと思うので今の時点ではあった方が良いと思う。
C:被害者の家族のことを考えるとあった方が良いと思う。
D:廃止すべきだと思う。人を法の下に殺してしまうことは、法の矛盾を感じる。
E:死んでしまったらそれで終わりだと思うので、それを生きていくうえで償うべきだと思う。
F:難しい問題だが、どれだけ人を殺しても生きていられる、というのには疑問が残る。
G:死刑はかなりの重罪を犯さない限りめったになることはないので、そういった罪を犯してしまった人は死刑になっても仕方ないと思う。
H:どちらがいいとはまだ言えない。
I:死刑はするべきだと思う。ただ、新聞で被害者の家族の中には死刑を執行をしないで生きて償って欲しい、と願っている人がいることを知り、被害者の家族みんなが死刑を望んでいるわけではないのだと思った。
J:死刑賛成。廃止すると裁判制度が成り立たない。ただ、冤罪は問題点であろう。それと、確かに被害者の家族の中にも死刑を望んでいない人もいる。しかし、死刑執行を強く望んでいる家族がそれとは比べものにならないほど多くいるわけで、そういった人達はテレビでは報道されず、数少ない死刑を望んでいない被害者の家族がよく報道されるため注目されているのだろう。今を生きていくうえでの安全を考えると、死んでもらうしかないという状況があり、我々には罪悪をなくし幸福に生きる権利がある。
E:今みんなの意見を聞いて少し意見が変わった。死を苦としない人もいるかもしれないので、罪を犯した人が一番苦しむ方法をとればいいのではないかと思った。
A:被害者の復讐したいという気持ちも分かるが、執行する人の気持ちを考えてしまう。昔執行をしていた人は、もう絶対にやりたくないと言っている。「殺したい」と「殺してもいい」は別なのではないか?
J:「殺さざるをえない」という選択肢もあると思う。死刑による抑止効果は危ういが、死刑がないと言ったときの犯罪増加はかなりあるのではないかと思う。
I:執行人が苦しまなくてすむのなら飢餓の状態で執行してみては?
A:その場合は死亡の確認をする人が必要になってくると思う。
J:飢餓刑は残虐とされていて、一瞬で殺すのならよいとされている。
A:判決をうけてから死刑執行までの期間が長いのでいつ執行されるか分からない。そのためノイローゼのようになってしまう。そこに問題があるのでは?
J:何の罪もないのに殺された人のことをまず考えるべきである。いつも加害者の人権が尊重されすぎている。
A:もしかしたら誤判の可能性があるのに執行してしまうことに対しては?
J:軽い罪の場合は冤罪が多いが、死刑のような重罪の場合、厳密に判断されている。
I:今まで誤判によって死刑が執行されたことはあるのか?
A:直前に誤判とわかり執行されなかったことはあった。実は誤審によって執行されたことはあったのではないかと思う。
J:昔はあったかもしれないが、今は自白だけでは有罪と認められないので誤判による死刑執行はないだろう。
E:結局完璧ということはないので多少の妥協は仕方なく、人は人を完全に裁くことは出来ないのであろう。
J:本当に無実の人が死刑執行をされるしか、死刑は廃止されないのではないか。その例が今までにないのでやめる理由にはならない。
A:終身刑については?
J:賛成だ。死刑とともにとりいれるべきであろう。
A:死刑に自分が加担していると思ったときにどう思うか?それでもあった方が良いと思うか?
C:様々な裁判によって死刑が判決されるわけなので、自分が加担していても、死刑はあるべきだと思う。
J:他の命によって全ては成り立っているのではないか。動物であり、植物であり。それによって生きていけるのではないか。この問題もその一つだと思う。何故この問題だけここまで言われるのかと思う。
I:そもそも罪のない人を殺した人に人権はあるのだろうかと思う。
J:そう思う。義務によって人権を勝ち取っていくのだから。
A:死んだら終わりだと思うので、一瞬で死ぬことで本当に罪を償えるのだろうか?また、死刑をすることで加害者の家族にも影響が及ぶのではないか?
B:死刑を執行してもしなくても、殺された人の命ははかえってこないので一緒のことではないかと思う。
E:自分も死んだら同じだと思うので、加害者を殺してしまうことで被害者の家族の恨み所が無くなってしまい、むなしくなるのではないかと思う。
J:恨みを持ってずっと生きていくよりいいのでは。
I:人権どころか人ですらないのではないかと思ってきた。執行人の気持ちを考えるなら、人ではないものを殺すと考えれば楽なのでは。
E:生かして食事などをさせるのは税金のむだということ?
I:そう思う。
A:それぞれ死刑を廃止すべきか、そうでないか意見はあるだろうが、一人ひとりが死刑に関わっていて、関係ないということはない、ということを考えて欲しかった。
《編集後記》 今回、死刑についてよく考える機会になったので非常に良かったと思います。自分自身としてはテレビの情報に強い影響を受けてしまってるな、と痛感しました。それぞれ意見が分かれましたが、重要なのは自分の意見をしっかりと持つことだと思います。
死刑の問題は,各自が「自分の問題」と捉えて取り組んでいくべきでしょう.ただ,「死刑反対派=人権擁護」「死刑存続派=人権無視」という誤った理解はやめましょう.自分の頭で考え判断できる人になって下さい.
(鈴木隆泰)