2003/1/10 No. 12

1/10 授業の感想12号と回答

感想12号（総数 64）の結果をお知らせします．「自分の意見が載っている，載っていない」「教員のコメントの内容」などは成績評価や感想の質には全く関係ありません．ただし「感想の内容」は評価対象となっています．

複数の同一または類似の感想は，原則的に最初に目についたもののみを採用しました．

原文の一部を修正したものがあります．

男子・女子の区別は氏名に基づく判断です．もし間違っていたら遠慮なく申し出て下さい．

今回から日本の仏教に入りました．まず，日本思想の源流からはじめて，氏族宗教，仏教伝来，聖徳太子，国家仏教・奈良仏教へと進み，平安仏教の入り口までやって来ました．

今まで聖徳太子は何故か完璧というイメージがありましたが、自分の間違いに気付き、行動によって罪をあがなっていたことを知り、当たり前だけど同じ人間なんだなぁと、少し親近感がわきました。また非暴力を貫いた聖徳太子一族の滅亡からは潔さや無常さを感じました。（2年女子）
（間違いを犯さない人間はいません．大事なのは，間違いを犯してしまったその後だと思います．）

少ししか触れられていなかったのでなんともいえませんが、中国に仏教が入ってきたときにはイデオロギー対立があったのに日本では起こらなかった、というのを日本が文化的な面で遅れていたからという解説をなさっていましたが、「遅れていた」のではなく、外から何かが入ってきたときにどう対応するか、また、仏教が入ってくる以前の環境の違いといった、「差」ではないのかという気がしたのですが。先生は「遅れている」という言葉を使った際、それはどんなことを指していたのですか。（3年女子）
（文化に関する成熟度が未熟である，という意味で使いました．）

確認です。氏族宗教やアニミズムは、仏教伝来以前の宗教ということですよね。よって仏教の影響を受けていないと考えていいですか？（2年女子）
（仏教伝来以前の氏族宗教やアニミズムは，当然ながら仏教の影響を受けていません．現在の氏族宗教やアニミズムは，仏教の影響を受けていますよ．）

今日出てきた奈良の大仏の意味が私にとって衝撃的な真実でした。今まで私は奈良の大仏が律令体制を維持し、国家の力を誇示するために作られたものとは考えもつかなかったです。修学旅行でも実際に見に行ったのですがそのようなことには触れられてなかったと思います。これからはもっと義務教育の歴史授業で触れた方がいいと私は思いました。（2年女子）
（義務教育の内容はどうしても限定されてしまいますからね．それに，何でも義務教育で教えてしまうと，大学の意味がなくなってしまうではないですか（冗談です）．）

仏教において教えと話者は結びついている。日本には空也上人像というのがありますよね。空也の口から出た言葉が仏となっているというもので、仏教において教えと話者が結びついていることが表されていると改めてそう思いました。（2年女子）
（空也像は「教え＝ブッダ」を示す好例であって，直接には「教えと話者の結びつき」を示すものではないような気もしますが，大きく見れば両者は繋がっていますから，最終的にはあなたのご指摘通りだと思います．）

仏教が日本に入ってきたころでは、政争の道具であったり、今とは違った形で存在し、宗教的でない感じに驚きました。宗教なのに始まりは人の血が流れる争いだったなんてショックです。日本人は自然に対して従順で、畏怖するものだと考えているという説明を去年の集中講義で聴きました。仏教の本拠地とは違う気候環境ゆえに日本の仏教に対する姿勢や受け取り方が異なってくるのでしょうか？（2年女子）
（仏教に限らず，宗教は伝播した地域や時代によってその姿を変容させます．なぜならば，地域や時代によって人々が異り，そして宗教は人々が信仰し伝えていくものだからです．）

イデオロギー対立がおこらなかったのは、外から入ってくるものに、とりあえず何でも権威をあたえてしまいたくなる日本人の性質が関係しているのではないでしょうか？そして、その権威を利用して政治を行う、というのも自然な流れのように感じます。（3年女子）
（もしそうだとすると，元来の氏族宗教の根拠がなくなってしまいませんか? それらは仏教を前提としないで成立していたわけですから．　それに，外来の仏教を排除しようとした物部氏の行動にも説明がつかなくなります．　外来のものに何でも権威を与えてしまう気質は，大陸や半島との交流が盛んになってから培われていった可能性もありますし．）

最澄と空海の2人が日本仏教のきっかけになったようですが、当時2人が接触するようなことはあったのですか？
今日改めて日本の歴史と日本仏教の歴史のつながりの深さを実感しました。（2年女子）
（両者の交流，もちろんありました．そして訣別も．　次週ご説明しましょう．）

大仏などの建造物はその時代の権力者などが自分の権力を誇示するために作られたものということを高校の授業で聞いたことがあったので、今日の授業でそのことを再確認しました。権力者は何でも政治の道具にしてしまうのは昔からのことなんだなぁと思いました。（2年女子）
（結構見境ないですよね．笑ってやりましょう．それが愚行かどうかは，ちゃんと歴史が証明してくれます．）

シャーマンやイタコなどといった神をおろしてお告げを述べることの真偽はともかく、社会を導く役割を果たしたことは確かなようです。現在シャーマンキングという漫画が売れていますが、日本人はそうした人間を好む傾向にあるのかもしれません。
空海のことで、一つ質問があります。私の地元にはお大師様信仰があり（私たちは親しみを込めて“おだいっさん”と呼んでいます）が、全国にもお大師様信仰が広まっていますよね。特に四国霊場は大変有名ですが。大師という尊称を送られた人物は何十人も存在したという話でしたが、なぜその中でも弘法大師だけがこんなにもよく知られているのでしょう。やはり、その人柄によってなのでしょうか。（2年女子）
（「大師は弘法に取られ，祖師は日蓮に取られ，太閤は秀吉に取られ，尊師は麻原に．．． (^o^;;　」などとも言われるように（本当か??），「大師＝空海」という理解は広範囲に及んでいます．「人柄」と言っても，彼に直接会った人ばかりではないですから，やはり彼の持っていた呪術性と民衆への影響力，そしてその伝承によるものでしょう．）

「非暴力」によって暴力のサイクルをとめなければいけない。という先生がおっしゃた言葉を聞いて、以前見た「トータルフィアーズ」という映画を思いだしました。この映画は戦争の話なんですが、結局核兵器をつくり続けるのは恐怖の総和からきているのだということを映画の中で言っていました。暴力をふるうのも相手をどこかで恐れているからではないでしょうか。聖徳太子は非暴力を実践した人なんですよね？素敵な人だったんですね。（2年女子）
（かつては 5千円札，1万円札にも登場し，「いつでも会いたい本当に素敵な人」でした (^^;　）

今日の授業の感想というより、授業中に考えていたことなのですが・・・。集中講義で日本宗教史という講義を受けたんです。それ以前から考えてはいたんですけど、日本人って宗教に対する間口の広い人がやっぱり多いのかな。他の国で、あなたの宗教は？ときかれて悩む人って少ないだろうと思うんです。でも、日本人は家が浄土宗とか、神道とかって何かに属していても、私の宗教はなんだろう？って考える人がほとんどだと思う。キリスト教徒の人は悩まないだろうけど。逆に言うと、いろいろな宗教を受け入れていけるんだと思う。・・・宗教は人を幸せにするはずのものなのに、世界各地では宗教が原因の争いが今も続いている。これはとても悲しいことだと思う。日本人にしか出来ない発想で、宗教対立を眺めてみれば対立は起こらないのかもしれない、と思う今日この頃です。（2年女子）
（面白い発想です．他の人たちと共有できるかどうかがカギになるでしょうが，模索してみる価値は十分にありますよ! ）

日本史の授業を思い出しながら授業を受けました。奈良東大寺の大仏のあの大きさ、あの迫力、確かに人を救うためのものというより権力の提示だなと思いました。仏教を習ってきたからこそ、また違う目で大仏について考えられてうれしかったです．（2年女子）
（新しい視点を提供することも教育の重要な役割の一つだと考えていますので，それが少しでも達成できて嬉しいです．）

奈良の大仏が国家の権力の誇示のためにつくられたというのは衝撃でした。宗教はこんな風に国をまとめるための道具として使われることもあるのですね。（2年男子）
（何らかの行動原理をうち立て，それに人々を従わせる方法は，古今東西に見られます．　やたらと正義・正義と繰り返す国，他国の人を拉致する国，お金儲けこそ全てと考えて突っ走ってきて空虚感に苛まれている国などなど，まさに種々様々です．）

奈良の大仏は、確かにあの大きさに圧倒させられます。だから、律令体制を維持するためのものであるのも事実だと思います。ですが、日本史の授業で、あの大仏は、疫病の流行を防ぐために聖武天皇が建てさせたものであるということを習ったように記憶しています。それは名目上のことだったのでしょうか？その意味で、人々を救うためのものではあったのではないでしょうか？しかし、でかい大仏によって人々を救うというような考え方は仏教にはないはずなので、仏教にはあの大仏は反していると思いますが…。それでも、あの大きな大仏を崇めることによって人々が病気がなくなることを祈願したのなら、それは、心の平安が得られたことにはならないのでしょうか？（2年女子）
（それが有効な処方箋であるならば，大仏を建立しても全く問題ありません．　奈良大仏が問題なのは，民衆への治療を禁止した権力者側が，仏教をただひたすらに国家に奉仕させる一環（もしくは総仕上げ）として建立したからです．）

最澄、空海、懐かしい名前だ…。確かに中学時代に習った記憶はあるのだが、名前は覚えていても内容はきれいさっぱり忘れていて、恥ずかしながら、弘法大師＝空海なんてことも初めて知ったような感じでした(´｀;)。それにしても奈良の大仏さんが権力誇示のために作られたとは知りませんでした。日本人でありながら、日本の歴史にあまりにも疎い自分が情けないです…。（2年女子）
（これから勉強すればよいのです．）

日本の仏教の始まりが「政治の道具」だということは少し寂しい気がしました。奈良の大仏も国家の力を民衆にしらしめるためのものだとは知りませんでした。この講義で日本の宗教的建造物の意味を知ることができたと思います。（2年女子）
（「日本の宗教的建造物」全てが民衆に睨みを利かせるためのものではないですよ．為念（←ねんのため，と読みます．）

小さい頃春と夏の年２回弘法大師の像を縁側に出している家を回り、お賽銭をあげて拝むとお菓子がもらえるという風習があったのですが、それは空海と何か関係があるのですか？？確か縁側に像を置く家は男の子がいる家だったように思います。（2年女子）
（「弘法大師＝空海」ですが，この件は初耳で分かりません．ご両親や近所のお年寄りに聞いてみてはいかがでしょう．）

日本での仏教の伝わり方と、中国での仏教の伝わり方が違っているのは　今まで気付かなかった。　宗教というものは　その土地に密接な関係を持っていて、影響しているということをあらためて実感した。ということは　今日本で伝わっている仏教は　外国では通用しないということになるのだろうか？（2年女子）
（「そのまま」では通用しにくいでしょう．でも，人間には異質性だけでなく等質性もありますから，必ず通じ合える部分があります．そこを頼りにしていくのです．）

奈良の大仏が国威を示すために作られていたという話を聞いて、今話題のどっかの国の総書記だか国家主席だかの銅像を連想してしまいました。要するに奈良の大仏さんもあれと似たり寄ったりって感じなんでしょうか？（3年男子）
（なるほど．両者ともに何らかのカリスマであって，しかも睨みを利かせる存在ですからね．）

今日、黒板に書かれた氏神の文字を見て、気づきました。小さい頃から、祖母が言っていた「うじがみさま」の意味がやっと、分かりました。今まで、固有の神様の名前だと思っていたので…。（2年女子）
（ (^o^; ）

集中講義の日本宗教史の時間に仏像は人々がこうなりたいという理想像なんだ、だからそうなれるようにと手を合わせるんだと習いました。これは日本の仏像に当てはまることなんですか？（2年女子）
（「そういう人もいる」という意味でしょう．仏像がその時代・地域の理想的人物像に合致している例が多いことは否定しませんが．）

日本は中国の儒教のような対立するものがなかったから、仏教を今まであった信仰に取り入れたので仏教の本来の姿ではなくなっているというのは私が仏教だと思っていたのは実は違っていたと言うことなのでしょうか・・・？（2年女子）
（??　よく意味が分からないのですが．．．
　いずれにせよ，「仏教はこうでなくてはならない」という定形があるわけではありません．）

奈良の大仏は、実際当時の民衆はどのように受け取ったのですか。権力の象徴のようなものでしかなかったのですか。（2年男子）
（当時の民衆がきちんと記録を残してくれていればよかったのでしょうが，状況から推測するしかないですね．自分に置き換えて考えてみてはどうでしょう．）

南都六宗は出家僧院型のようなイメージで捉えてよいのですか？日本の仏教はインドの仏教などと全く性質が異なって独特であると思うので、今までの仏教についてのイメージをどう日本のそれに対応させていけばいいのか迷っています。（2年女子）
（日本には日本型の仏教があってよいわけですが，インドと引き合わせるなら，やはり出家僧院型が〈かたちのうえでは〉近いでしょう．でも，奈良仏教は国家に奉仕するためにあったのですから，解脱を求めていたインド出家僧院型とは本質的に大きな違いがあります．）

私は、高校の時は普通高校ではなかったため日本史の授業などありませんでした。そのため最澄や空海という名前くらいは知っていましたが、その他のことはほとんど知りませんでした。なので、もう少し詳しく、またもっと教えてもらえたら嬉しいです。奈良の大仏が国の力を誇示するために造られたものと聞いて驚きました。今では、そのような面影はないような気がしますが？？（2年女子）
（時間がたっぷりあればゆっくりと教えてもあげられるのですが，カリキュラム上どうしても難しいこともあります．遠慮なく研究室を訪ねていらっしゃい．）

中学の頃から名前だけは知っていた最澄と空海が、どういう風にすごい人かが少し分かりフムフムと思いました。
日本に入ってきた仏教が、最初政治的な道具として使われたというのは悲しい事実ですね。釈尊が唱えた本来の仏教が、日本にきちんと定着したこと（あるいはすること）はあるのでしょうか。仏教文化の授業を受けて、今の日本の仏教は、釈尊のものとはだいぶ違うんじゃないかなという印象を受けています。（2年女子）
（宗教は人が信仰し伝えるものなので，人が異れば信仰が異って当然です．大事なことは，「釈尊の仏教」と「現代日本の仏教」との間に，「どちらも仏教である」と理解される共通性があるかどうかです．）

現在の日本の宗教観は独特だ。特定の宗教に生活を絡めて帰依している人は少なく、しかしながら「家は〇〇教だ」という人が多い。そして、他の宗教のイベントもごっちゃにする。クリスマスも盆もバレンタインデーも教会での結婚式もやる。これは、きっと日本人が宗教に正統性を求めないからだろう。そして、宗教的祭祀が経済的なアイディアに取り込まれている結果だ。これは経済的理由に基づいた仏教とキリスト教の融和･･･といえるかもしれない（？）
　これを通じて気がついたのだが、宗教はいずれも単なる精神世界のものではない。祭祀や文化、思想･･･また、経済、政治、感情、欲望、すべてに基づいたとても人間臭いものだ。また、権力、財政、治世、世論･･･人間によってたえず作られていく、つかみ所の無いものである。俗世と宗教とのつながりを、イスラームとヒンドゥーとの関係に絡めて調べてみたい。
　･･･あれ？仏教の感想じゃなくなってる？（3年男子）
（賛成です．教理・教学を中心にした「表層・上部構造」のみを見ていると，宗教の実態を見逃してしまうおそれがあると思います．）

聖徳太子の死後の仏教については驚きがたくさんありました。律令国家体制の下での仏教で、「僧は律令国家に奉仕するのみであり、仏教の呪術力は一般人ではなく国家を救うもの」というのを聞いて、宗教特有の呪術力を利用して良からぬことをしようとする、オウムとかのことを思い出しましたが、ちょっと違いますか？また、律令国家体制に従わない私度僧は一応“僧”という名が付いていますが、僧としての活動は出来たのでしょうか？私度僧が犯罪者として罰せられるなら何もできなさそうですが・・・。大仏の話は、なぜか勝手にあれは仏教の頂点のようなもんだろうな、と思っていた私には衝撃的でした。修学旅行で東大寺に行き、大仏の鼻の穴のサイズの柱の穴をくぐったことをふと思い出してぞっとしました（￣□￣；）（2年女子）
（奈良大仏の由来はたしかにお話ししたとおりですが，それを受けとめた上であらたに「仏教的に機能」させていけば大丈夫です．　私度僧は民衆に支持されていました．もっとも，その支持の高さを国家に利用された例もありました．その代表例が，まさに奈良大仏建立の勧進を行った行基その人です．）

日本人、日本という国の社会を、丸山真男という人が言った「日本は閉ざされた社会であり、かつ開かれた社会である」というような論によって特徴付ける日本人論が、多くあるように思います。つまり、表面的には外国の文化を雑食的に受け入れているように見えても、根本的には何も受け入れてはいないどころか、むしろ排除し続けている。日本とはそのような、いわば「外部性」を持たない国である、というわけです。その真偽はともかく、今日の講義でお話のあった、仏教の伝来の仕方や奈良の大仏の建造についての話を聞いて、そんなことを考えました。奈良時代の日本において、仏教は政治的に利用されたということだと思いますが、当に、上の日本人論に合致する歴史的エピソードだと思いました…（4年男子）
（日本人は「日本人論」が好きな国民ですよね．何らかの定義や枠組みに自らを当てはめないと安心できないのかも知れません．）

仏教と儒教の考え方の違いから対立が生じた話の部分が興味深かったです。新年最初の授業だったのに人がすごく少なくてちょっと寂しかったです・・・笑（2年女子）
（そうですね．大入満員といきたいところです :-) ）

奈良の大仏は、仏教っぽくない仏教の名残だったんですね。今まで日本の仏教といえば奈良の大仏だ、と思っていたので驚きました。修学旅行で行ったときにあまり拝む気にならなかったのは、大仏にどこか宗教性をなくしてしまっている感じがあったからなのでしょうか？確かにあの大きさは怖いし、ただのシンボルに過ぎない感じがします。
日本において最初仏教が政争の道具であったことは悲しいことだと思いました。釈尊の仏教が日本でどのように変わり、受け入れられてきたのか、しっかり考えてみたいです。（2年女子）
（あなたの姿勢は大変評価します．と同時に，何度も繰り返している注意点をここでもまた述べておきたいと思います．
　仏教の起源はたしかに釈尊にありますが，宗教は人間によって担われる以上，時代・地域によってその姿は変わっていきます．強固な教義を持っている（と一般に信じられている）キリスト教やイスラーム教においても事情は変わりません．特に仏教の場合，特定の教義を固定化しませんから，その変容度合いは格段に大きいです．
　大事なことは「変わったことが良い悪い」と評価することではなく「変わり方が善いのか悪いのか」「変わり方が仏教的かそうではないか」を評価していくことです．負のサンスカーラを増大させず，心の安定に向かう方向が維持されていれば，それがどんな形態であれ「仏教的である」と言えると思います．）

【総評】次回は最澄，空海の平安仏教を経て，鎌倉仏教まで辿り着きたいと思います．（鈴木隆泰）

宗教文化研究（仏教文化）

アジア文化論研究室

suzuki AT ypu.jp