7/27 アンケート最終号の評価
アンケート最終号(総数 132)の結果をお知らせします.「自分の意見が載っている,載っていない」「教員のコメントの内容」などは成績評価や回答内容の質には全く関係ありません.
複数の同一回答は,原則的に最初に目についたもののみを採用しました.
原文の一部を修正したものがあります.
男子・女子の区別は氏名に基づく判断です.もし間違っていたら遠慮なく申し出て下さい.
今回は最終回ということで,今日の授業のことだけではなく,この講義全般についての感想を書いてもらいました.
- アジアの文化ってどんなんだろうと思っていたけれど,インドだけでびっくりした.けどすごく楽しかった.毎回ノートの量がすごかった.今見ると,変な動物がたくさんいた.ホームーページ,あまり機会がなくて一回しか見られなかったけれど,トンビアタックは一生忘れられない想い出になりそうだ(1年女子)(他のことも覚えていてください (^^;)
- 今まで表面しか知らなかったインドのことがよく分かりました.僕としては sa.mskaara と ^Siva の話が印象深いです.レポートも sa.mskaara について書こうと思っています.ありがとうございました.(1年男子)(sa.mskaara 大いに結構! 期待しています)
- 先生のガーンディーに対する熱い思いが伝わってきました.how ではなく why であるという授業形態だったという隠れた事実を知って,奥深さを感じました.先生はエンターテナーで話し方も聞き取りやすく,楽しく授業が受けられました.Thank you!(1年女子)(The Entertainer!! ♪ちゃら,ちゃらん,ちゃらん,ちゃらーん.ちゃらら,らららら,ららんらん→知ってますか? 曲を実際に聴きたい方はこちらから)
- ガーンディー役の人は最初から最後まで同じ人だったのでしょうか.だとしたら凄い.半年間でしたが,インドの人々の考え方の根底となっている部分が垣間見られただけでも大変な収穫だったと思います.宗教って凄い(1年女子)(ベン・キングズレーはこの映画のために 8kg も体重を落としたとか.宗教も凄いが俳優も凄い.そして,インドの根底に流れる思想を垣間見てくれたあなたたちも凄い!)
- 今回の映画の場面で一番印象に残ったのは,やはりヒンドゥー教徒とムスリムがともに死を恐れずに軍隊に向かっていったところである.「非暴力」の態度を貫いた人々に私は感動した(1年女子)(すごかったのはガーンディー1人だけではなく,彼に従って「非暴力」を実践し続けたインドの大衆でもあったことが分かってくれて,とても頼もしく思います)
- 先生のインドに対する思いがとても伝わりました.この授業はとても興味深いものでした.最初はインドなんて余り興味がなかったのですが,とても奧が深いんだと感じるようになりました(1年男子)(何でもやってみるものです.「見る前に飛べ!」)
- 私はアジアに余り良いイメージを持っていませんでした.けれど講義を受けたり,ガーンディーの映画を解説付きで見たりして,「アジアはすごい!!」と思うようになりました.ヨーロッパやアメリカに憧れるのもいいけれど,この講義をきっかけにアジアについてもっと深く知りたいと思うようになりました.少し難しい内容もありましたが,とても楽しかったです(1年女子)(視野が広がりましたね.よしよし)
- 先生は「ガンジー」ではいけない,「ガーンディー」が正しいとこだわっていらっしゃいましたが,中学や高校の授業で「ガンジー」と教えるのも改めなければならないのでしょうか(2年女子)(私としては改めてもらいたいと思います.ですが,ガーンディーという発音はインド・ヨーロッパ語に慣れていない人には少し難しいかも知れないとは思います.ガーンディーの場合,長母音の後に子音が連続していること,そして,ディという音が日本語に元来ないことが難点になっています.おそらくこのようなことを考慮して,中学レヴェルではガンジーと教えているのでしょう.こう考えるともっと分かりやすいかも知れません.昔,円周は直径の三倍,すなわち「円周率は3」と習ったでしょう? その後,今度は「円周率は 3.14」と習って,しかも実は無限に続く循環しない小数(無理数)であることを教わり,最終的には「円周率はπ」と習いましたよね.ガーンディーの発音もこれと似ていると思います.もう大学生なんですから,そろそろ「本当のこと」を知る準備ができていてよいはずです)
- 先生の仰ったとおり,自分が想像していたものとはかなり違う講義でした.でも面白かったです.今までは全くインドに興味を持っていませんでしたが,少し興味が湧いてきました.でもインドに行くとおなかをこわすらしい(by 岩下先生)ので,行くのはこわいです.あと,今までは「ガンジー」と習ってきて「ガーンディー」はこの講義で初めて聞きました.なぜ「ガーンディー」という呼び方は広まらなかったのでしょうか? (1年女子)(これから広めていきます.あなたも協力してください.「固有名詞はできるだけ原語に忠実に」です)
- 「ガンジー」と「ガーンディー」の違いにこだわる先生の熱意がすごく伝わってきた.今後は絶対「ガーンディー」と書こうと思う(1年男子)(よろしく!! 「よいこだわりなら OK」と自分では思っています.そうでないと研究者は務まりませんぜ)
- ガーンディー,ヒンドゥー,マハートマー,イスラーム etc. 細かいけれど私もこちらの方がしっくりくる.とても面白い講義でした.ありがとうございました(3年女子)(よいセンスです.踊りも語学も共通するところがあるかも知れませんよ)
- アジアと言えば,だいたい中国や韓国あたりを思い浮かべ,インドには余り関心がなかった.でも,今回授業でインドの神や宗教のことに触れて,アジア全体の見方を改めることとなった.ほとんどが知らないことばかりで,発見と驚きと複雑さを学んだ.先生の自然な冗談に途中笑いもあり,かたくなって授業を受けることなく学ぶことができた(1年女子)(アジア全体の見方が改まりましたか! 偉いっ!!)
- 実のところ,この「アジア文化論I」を受けるべきかどうか迷っていました.それは,アジアに余り興味がなかったからです.しかし今はいろいろな考えをもらいました.インド面白い!! 日常でも「あ,これ輪廻じゃん!」とか「これは yoga!」とか思ってしまうほどです.先生の一つ一つの説明も分かりやすく楽しめました(2年男子)(いや〜,先生嬉しくなっちゃうなぁ (^o^))
- 映画を観てかなり感動しました.ガーンディーは死んでもきっと satyaagraha を実践し続けていると思います.あと,先生が嬉しそうにガーンディーについて語っていたのが印象的でした(1年女子) (^^)
- 感情がひどく混乱してしまっています.ガーンディーの行動や思想より,なぜ人間は自分以外の生命を傷つけることができるのかという方に思考が行ってしまって... ガーンディーの「自分はムスリムでありヒンドゥー教徒でありキリスト教徒でありユダヤ教徒だ」という言葉に感動しました.私も同じように考えるからです.一つの宗教にこだわるから争いが消えないんだ! (1年女子)(宗教に基づく排他的なこだわりは sa.mskaara に他なりません)
- 最後まで satya を信じ,平和を,そしてムスリムとヒンドゥー教徒双方の和解を求め続けたガーンディーの姿には心が打たれた.彼のインドへの思いは素晴らしい.私も「本当の悪魔は心の中にいる」という言葉が印象的だった(2年女子)(「人を憎む心,それこそが悪魔であり敵である」ということになるのでしょう)
- インド人の宗教観について学べたことが良かった.高校ではシヴァ神とヴィシュヌ神のことを表面的にしか習わなかったので,化身となったり“約束”の神がいたり…とどんどん受け入れて巨大化していくヒンドゥー教は,矛盾も孕むけれども奧が広いと感じた.ガーンディーのビデオは「悪魔は人の心の中にいて,心の中で戦わなければならない」という言葉が特に印象的だった.人間同士が憎みあい,争うことの愚かさを改めて感じた(1年女子)(それでも地球上からはなかなか争いがなくなりません.「本当は何が正しいか分かっているはずだ!!」 私も自戒のことばとしたいと思います)
- インドの人々が,棒で殴られながらもどんどん前に進んでいく場面が強く印象に残った.ガーンディーが結局ヒンドゥー教徒に殺されるなんてすごく胸が締め付けられた.この講義でインドについて学んできて,私にとってはすごく興味深くて面白かった.インドの神々の絵を見るのも好きだったし,先生は話が上手いので,分かりやすくて楽しかったです(2年女子)(あのシーンは私にとっても印象深いです.あと,私が話が上手かどうかはよく分からんのですが,一生懸命やらせてもらいました)
- ガーンディーはヒンドゥー原理主義者に殺されてしまった.全ての人に好かれる人はいないとは思うが,この最後の皮肉には悲しくなる.しかし,これほど多くの人に支持され心の拠りどころとされた人が他にいるだろうか.ガーンディーの思想を受け継ぎ,彼を慕う人は今でも多いだろうと思う(2年女子)(ガーンディーの思想が受け継がれ実践される限り「ガーンディーは生きている」のです)
- 今までインドについてほとんど知らないといってもよいくらいに知識が乏しかったのだけれど,今回,この講義を通して,随分インドについて詳しくなったような気がする.でも,やはり一番印象的なのはガーンディーについての講義・ビデオである.ガーンディーを殺したヒンドゥー原理主義者がすごく憎たらしい.でも,それ以上にすごく悲しかった.あなたは今までガーンディーの何を見てきたの? と言ってやりたいくらいだった(2年女子)(原理主義は盲目です.何も見えていなかったのでしょう.宗教の暗黒面の代表です.大嫌いです)
- インドの思想を深く掘り下げて学ぶことができました.やはりガーンディーの satyaagraha 運動のことが一番印象に残っています.皮肉な結末になってしまったのは残念でした.復讐は復讐を呼ぶ.相手にも愛する者がいるのだということを考えると,殺し合いなんかできないはずです(1年女子)(悲しいことに,人間には狂気が訪れることがあるのです.今まで培ってきた教養や道徳や文化や理性などを全て吹き飛ばして,衝動の赴くままに殺人を行う.そういう状態を仏教では「地獄」や「阿修羅」と言います.輪廻転生は一瞬一瞬に訪れるのです)
- 今日,先生が最後に話された how と why のことが心に残った.この講義を受講して,人間を分けるものには人種以外に宗教もあることが痛感された.私には特定の信仰がないため,「ムスリムに子供を殺された」というような言い方はできないし,受講しなければ一生この言葉に縁がなかったんだなと思った(1年女子)(「知らぬが仏」という言葉もありますが,「知った上で進む」ことも大事なときがあります.そして「なぜ?」と問いかける理性・知性を持ち続けてください)
- どうしてアジア文化論なのにインドのことばかりなんだろうと思っていたのだが,今日の最後の how と why の話を伺って分かった気がした(2年男子)(よろしい! (^^))
- 私は今までどちらかというと欧米に目がいきがちだったのですが,この講義を受けてみてインドに興味を持つようになりました.思想を含めた文化は,私はやはりアジアの方が好きなんだと気づかされました.「アジア文化論I」の授業はとても楽しかったです(1年女子)(おお.これぞまさに「自己の発見」です)
- 独特な言葉がたくさん出てきて,「異国について学んでいる」ということを実感しました.自分が予想していたアジア文化論とは違っていましたが,とても興味深く,意欲的に最後まで取り組めました(2年女子)(レポートもバシッと決めて下さい (^o^))
- ただ単にインド人の思想を教えてもらっただけではピンと来なかった点もあったが,最後に映画を観て,ガーンディーをはじめ各教徒の考えや行動から,授業の内容とのつながりが見いだせた(2年女子)(ピンと来なかった点もありましたか (^^;)
- 知らない文化を学ぶに際して,その人たちの行動様式を単に「変わっているなぁ」と見るのではなく,そこから,「なぜそういう行動を取るのか」を知る楽しさを知った.奇妙なインドの絵も,その根本には様々な思想や規則があって,とても興味が湧いた(2年女子)(「好きこそものの上手なれ」と言います.「何かを知る楽しみ」が病みつきになってきたらしめたものです)
- インド文化を根本から知ることができたと思う.たしかに,いろいろな思想があり全てを理解することは困難だったが,最後の三回で『ガーンディー』を見て,インドにかなり接近できたような気がする.細かいことから大きな流れまで多くのことを教えて下さってありがとうございました(1年女子)(全てが理解できなくても,大きな流れを掴んでもらえればよいと思っていました.流れは分かりましたね?)
- 今までは極めて表層的にしか知らなかった「インド」について,これほど深く勉強するのは初めてだし,本当に面白かった.特に『リグ・ヴェーダ』には以前から興味があったが,自分一人では難しくて勉強できなかったので,この講義で勉強できてよかった.yoga の正しい意味や,satya の概念を学ぶことは私にとって本当に新鮮でやりがいがあった(1年女子)(う,嬉しいっす)
- 思想という文化の根本を中心に話が進んだところが面白かった.たしかに,どんな暮らしをしているかより,なぜそうなのかと問うことは余りなかったので,大げさに言うと,文化というものの核 core を知ることができたように思われる(1年女子)(あなたもコアな人間の仲間入り!!)
- 過去→現在は続いているので,現在の状況を理解するには過去を知ることが重要だと実感しました!! 先生の描かれる絵は楽しかったです.これからも挿し絵入りの授業を楽しみにしています(1年女子)(腕を磨き続けます)
- たしかに,当初思っていたものとは全く違う講義でしたが,それがかえって良かったです.特定の文化圏における宗教・思想をこのように学べたことは一つの財産になりますし.今回『ガーンディー』を見たことで,ガーンディーがすごく好きになっていく自分がいて驚きました(1年女子)(きっと,彼の satya の力ですよ (^^))
- 前からインドって神秘的な国だなぁと思っていましたが,ますますその神秘さが好きになりました.それで今『インド神話の謎』を読んでいるのですが,なんだか結構グロいです.先生の講義,面白かったです(1年女子)(暇があったら研究室にも遊びに来て下さい.グロい話をいたしましょう (爆))
- インドについてこんなに深く知ることができてよかったです.特にガーンディーには興味があったので,映画が観られたことを嬉しく思っています.最後,映画の音楽が流れる中で先生が話をされたとき,すごくアジアっぽい雰囲気が漂っていたので,来年からはアジア音楽を流しながらの授業もよいのではないでしょうか? 次も鈴木先生の一風変わった面白い授業に期待しています!(1年女子)(私の授業って,一風変わっているのでしょうか (^_^;)
- 予想していた講義とは違っていましたが,とても面白かったです.先生が授業中に描かれる絵が好きでした.インドについて,どうしてそうなのか(why?)の部分を知ることができたと思います.ありがとうございました(2年女子)(是非,後期の仏教文化も受講してください.また絵をいっぱい描きますよ)
- 講義の内容はたまに難しいときもありましたが,先生が一貫して私たちに教えて下さろうとしたことは「真実を見ること」ではないかと私には思えました.どんな時も,真実は何なのかを考えなければならないと思いました.とても楽しい講義でした.本当にありがとうございました(1年女子)(教師冥利に尽きます.こちらこそありがとうございました)
【総評】皆さんには四ヶ月の間お付き合いいただきました.「他では聴けないアジア文化論」を目指してきましたが,いかがだったでしょうか.これを機会にアジアに興味を持ってもらうもよし,思想や宗教に親しんでもらうもよし,「なぜか?」と問う心を養ってもらってもよし,皆さんの受け止め方に従っていかようにも活かしていって欲しいと思います.
「教師は学生によってつくられる」とも言われます.短い間でしたが,私も皆さんから教えられることがたくさんありました.本当にありがとうございました(鈴木隆泰)
suzuki AT ypu.jp